第70回大阪杯(GⅠ)阪神競馬場2,000メートル(芝・右)
今週の日曜日、阪神競馬場の芝2000mで行われる大阪杯(GI)。春の中距離王決定戦として定着した一方で、近年は「堅いようで堅くない」決着が続いています。人気馬の地力は信頼できるものの、相手に穴が絡む余地が大きい——まずはこのレースの“傾向”を押さえることが的中への近道です。

GI昇格後の大阪杯データが示す傾向
大阪杯がGIに昇格した2017年以降の9レースを振り返ると、興味深い傾向が浮かび上がります。
人気馬だけでは決まらない
5番人気以内の馬が上位3頭を独占したのは2020年のわずか1回のみ。残り8レースは人気馬と6番人気以下の穴馬の組み合わせで決着しています。つまり、人気馬を軸にしつつ穴馬を絡める馬券戦略が有効です。
上位人気馬の取捨ポイント
5番人気以内で馬券に絡んだ18頭のうち、16頭が前走5着以内という好走歴を持っていました。例外の2頭は前走が香港Cだったケース。前走の着順とレース選択が重要な判断材料となります。
穴馬の共通点
6番人気以下で激走した9頭のうち6頭は、前走で上がり3位以内をマーク。残る3頭はGI連対実績を持つ馬でした。決め手の鋭さ、もしくはGI実績が穴馬選定のカギとなりそうです。

本命クロワデュノールが世代最強を証明する舞台
今年の大阪杯で最も注目すべきは、上位人気が予想されるクロワデュノールです。
2024年ホープフルS、2025年日本ダービーとGI2勝を誇る実力馬。現4歳世代は「ハイレベル世代」と称され、ダービーで下したマスカレードボールやミュージアムマイルが秋の古馬GIを制覇。年明け以降も4歳馬の活躍が目立ち、先週の日経賞もマイユニバースが勝利しています。

クロワデュノール
近走の敗戦は度外視できる
凱旋門賞14着は道悪と位置取りの影響で参考外。ジャパンC4着も海外帰り初戦かつカラ馬の不利を受けながらの内容で、能力は十分に示しています。
大外枠がむしろ追い風に
8枠15番は一見不利ですが、今開催の阪神芝は内側の傷みが顕著。土曜日の雨予報も考慮すると、外枠から馬場の良い部分を選んで走れる利点は大きいといえます。まさに運も味方につけた状況です。
近2走の敗戦は度外視できる材料が揃う
着順だけ見ると近2走は4着以下。ただ内容を分解すると評価は落ちません。
凱旋門賞は道悪や隊列面など日本馬が力を出しづらい条件が重なり、参考外の要素が強い一戦。ジャパンCも海外遠征帰り初戦で、展開やコーナーでのロスがありながら直線では一度先頭に立つ場面を作りました。能力の片鱗は十分で、「負けて強し」に近い4着と捉えられます。
仕上げは計画的、阪神芝2000mも合う
前走後は休養を挟み、早い段階で大阪杯を目標に調整。3月から乗り込みを強化し、1週前追い切りでしっかり負荷をかけて態勢を整える流れは理想的です。
コース適性も不安は小さく、似た形の舞台であるホープフルSを勝ち、皐月賞でも好走。器用さが求められる阪神内回りでも対応できる下地があります。
大外枠は不利?むしろ今年は「プラス」に転ぶ可能性
今回のポイントは枠順。8枠15番の大外は一般的にロスが気になりますが、今開催の阪神芝は内側の傷みが指摘されており、さらに雨予報が出ているなら内の消耗は加速しやすい状況です。
そうなると、外から比較的良いところを選んで運べる利点が生まれます。馬場と枠が噛み合えば、「運も味方に」というシナリオは十分現実的。能力を出し切れる形になれば、自然と勝ち負けに持ち込めるはずです。
まとめ:買い方の基本は「人気馬を軸に、根拠ある穴へ」
大阪杯は、人気馬の信頼度が低いわけではありません。むしろ軸は人気から入りやすい一方で、相手に穴が入りやすいのが特徴です。
クロワデュノールは、世代最強クラスの実績、敗戦の理由が立つ近走、計画的な臨戦、そして馬場次第で大外が活きる可能性まで含め、中心に据えるに足る存在。豪華メンバーの一戦だからこそ、地力と運が噛み合う馬が最後に抜け出す——そんな大阪杯の“勝ち筋”に最も近いのが、この馬だと見ています。

