第21回ヴィクトリアマイル 芝1600メートル ( 2026年5月17日 東京競馬場 )
第21回ヴィクトリアマイルが17日(日)に東京競馬場で開催され、1番人気で阪神牝馬S勝ち馬のエンブロイダリー(牝4・森厩舎)が勝利しました。、昨年の2着クイーンズウォークは、悲願のGI制覇を目指したものの、今年は3着。タイトル獲得には届かなかったが、その内容は決して悲観するものではなく、改めてこの馬の高い能力を印象づける一戦となりました。今日はクイーンズウォークに焦点を当てます。

1分30秒9の超高速決着で見せた抜群の安定感
今年のヴィクトリアマイルは、勝ち時計が1分30秒9というマイル戦としては非常にタフな高速決着となりました。年齢を一つ重ね、5歳を迎えたクイーンズウォーク(中内田厩舎)にとって、この厳しい時計への対応は一つの鍵でした。
昨年の同レースで2着に泣き、今年こそはとGⅠ制覇を狙った彼女でしたが、結果は着順を一つ落として3着。しかし、息の入らない厳しいペースの中で全く崩れることなく見せ場を作り、最後はハナ差でエリカエクスプレスに競り勝って馬券圏内を確保した点は、高く評価すべきポイントです。年齢を重ねても衰えない、高いレベルでの安定感をファンに見せつけました。
西村淳也騎手との新コンビが見せた好騎乗と手腕
今回のレースにおける最大の注目ポイントの一つが、デビューから前走までの全12戦で手綱を握ってきた川田将雅騎手からの乗り替わりでした。大一番で新しくコンビを組んだのは、若手実力派の西村淳也騎手です。
レースでは絶好のスタートを切ると、西村騎手は無理にポジションを押し上げることなく、馬なりでリズム重視の運びを選択。2馬身前にライバルのカムニャックを見る形の8、9番手という絶好のポジションで折り合いをつけました。直線では馬群を割るのではなくスムーズに外へ持ち出し、追い出しのタイミングを計るという、初騎乗とは思えない冷静かつ完璧なエスコートを見せました。
西村騎手は前日のGⅢ新潟大賞典を同厩舎のグランディアで制しており、2日連続の重賞制覇が期待されていました。「初めて乗りましたが、いい状態でいい雰囲気でした」とのコメント通り、プレッシャーのかかるGⅠの舞台で、きっちりと馬のポテンシャルを引き出したジョッキーの手腕は称賛に値します。

届かなかった4歳GⅠ馬の影と、見せた上がり33秒1の末脚
直線に入り、外から追い出しを開始したクイーンズウォークは、カムニャックと同じ上がり3ハロン33秒1という鋭い末脚を繰り出しました。しかし、前を走る勢いのある4歳GⅠ馬2頭の影を踏むことはできませんでした。
西村騎手がレース後に「ラストは脚色が一緒になってしまいました」と語ったように、究極の上がり勝負において、道中の位置取りの差が明確に明暗を分ける形となりました。前が止まらない高速馬場において、中団から差し切るにはさらに圧倒的な切れ味が求められます。それでも、強豪ひしめく中で上がり最速タイの脚を使えたことは、彼女の絶対的な能力がGⅠクラスでトップレベルにあることを証明しています。
今後の展望:悲願のGⅠタイトル獲得へ向けて
今回のクイーンズウォークの3着は、5歳牝馬トップクラスでの実力は疑いようがありません。主戦の川田騎手以外のジョッキーでも結果を出せたことは、馬自身の成長を示しており、今後のローテーションや戦略において陣営にとって大きなプラス材料となります。
中内田厩舎の綿密な仕上げと、どんな展開やペースでも大崩れしない持ち前の堅実な走りは、秋の府中牝馬ステークスやエリザベス女王杯、あるいはマイルチャンピオンシップといった大舞台でも必ずや主役候補となるはずです。悲願のGⅠタイトル獲得へ向け、さらなる進化を遂げるクイーンズウォークの次なる戦いから目が離せません。

