◆第60回関屋記念・G3(7月27日、新潟競馬場・芝1600メートル、良)
今年のサマーマイルシリーズ第2戦「関屋記念」は、18頭が火花を散らす壮絶な一戦となりました。そして、この舞台で見事な記録とともに歴史の扉を開いたのが、1番人気に推されたカナテープ(堀宣行厩舎、レイチェル・キング騎手)です。「【関屋記念】カナテープがコースレコードで重賞初制覇」という見出しが、現実となった瞬間でした。

重賞初制覇をコースレコードで達成
カナテープはロードカナロア産駒の6歳牝馬。過去には条件戦を中心に走ってきましたが、今年2月の初音ステークスを制してオープン入りを果たすと、一気に本格化しました。前走・府中牝馬ステークスでの2着善戦がフロックでなかったことを、見事に証明する結果となりました。
1分31秒0――これは2012年にドナウブルーが打ち立てた従来のコースレコードを0秒5も更新する圧巻のタイム。数字だけを見ても、その走りがただの勝利ではなく、異次元のパフォーマンスだったことが分かります。
レイチェル・キング騎手の手綱さばき
カナテープの相棒を務めたのは、イギリス出身の女性ジョッキー、レイチェル・キング騎手。短期免許で来日中ながら、前週の函館2歳S(エイシンディード)に続く2週連続のG3制覇、今年のJRA重賞4勝目という快挙です。
レース後、キング騎手は「本当にうれしいです。また重賞も勝てたし、乗ったことのある馬で勝つことができてうれしかった。ペースが速かったし、この馬にとって前走は1800メートルで、今回は1600ということで忙しかったが、リズムもよく、道中の手応えも良かったし、素晴らしい瞬発力を使えるのは分かっていたので、それを信じて乗った」とコメント。馬の持ち味を信じた自信に満ちた騎乗が、歴史的勝利につながりました。
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熾烈だった2着争いと今後の展望
2着には2番人気のボンドガール(クリストフ・ルメール騎手)と、10番人気オフトレイル(菅原明良騎手)が同着という珍しい結果になりました。カナテープ独走の裏で繰り広げられた激しい2着争いも、このレースをさらにドラマティックなものに彩りました。
関屋記念制覇により、カナテープは今後サマーマイルシリーズのみならず、秋の大レースへ向けて大きな期待を集める存在となったことは間違いありません。充実期に入った6歳牝馬の新たな挑戦に、これからの競馬シーンのさらなる盛り上がりを予感させてくれます。
まとめ
「【関屋記念】カナテープがコースレコードで重賞初制覇」、この快挙は単なる1勝以上の価値があります。年齢を重ねて本格化し、騎手と馬が信頼で結ばれた結果として生まれたこの勝利は、競馬ファンの心に深く刻まれました。今後のカナテープの活躍から目が離せません!