「ドジャース1―0レイズ」(16日、ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平が、またしてもスタジアムを熱狂の渦に包んだ。注目されたこの日の一戦で、大谷は「1番・指名打者」として先発出場。両軍無得点で迎えた中盤、3試合ぶりとなる15号ソロを放ち、チームに貴重な先制点をもたらした。しかも打球はセンターバックスクリーンへ一直線。飛距離130メートルという文句なしの豪快アーチで、地元ファンの大歓声をさらった。

過去5打数無安打4三振の天敵・ラスムセンをどう攻略したか?
この試合まで、大谷選手は2試合連続でノーヒットと、やや当たりが止まっている状態でした。連続無安打打席は「16」まで伸び、焦りが見えてもおかしくない状況です。さらに、マウンドに立っていたのは、過去の対戦成績で5打数無安打4三振と完璧に抑え込まれていた天敵の右腕ラスムセン投手でした。
実際の打席でも、その苦手意識を裏付けるような苦しい立ち上がりとなります。
- 第1打席:空振り三振
- 第2打席:カウント2-2と追い込まれてからの内角低め157キロ直球に対応するも、セカンドゴロ
しかし、大谷選手の真骨頂は「打席内、試合内での修正能力」にあります。
5回裏に巡ってきた第3打席、大谷選手はラスムセン投手のボールの軌道を完全に見極めていました。甘く入った球を逃さず捉えた打球は、打った瞬間に確信する速度と角度でセンターバックスクリーンへ。
試合後のインタビューで大谷選手は、「2打席を踏まえてボールの軌道とかを修正して。たまたま甘い球が来てよかったなと思います」と謙虚に語りましたが、150キロ台後半の高速直球と鋭い変化球を持つ実力派右腕を、わずか3打席目でアジャストして仕留める技術は驚異的と言うほかありません。
通算打率・本塁打ともに跳ね上がる「6月の男」の本領発揮
大谷選手にとって、6月はメジャーキャリアを通じて最も得意としている季節です。エンゼルス時代からも「6月のショウヘイは手が付けられない」と言われるほど、この時期に本塁打を量産する傾向があります。
直近のスタッツを見ても、その「量産モード」に入ったことは明らかです。
- 直近6試合で4本塁打の大暴れ
- シーズン成績は打率.298、15本塁打、42打点、OPS.960オーバーを維持
打撃の調子に波がある中で、一振りで試合を決める長打力はドジャースの強力打線において唯一無二の存在感を放っています。

価値ある「スミ1」勝利と、超過密日程を救う「2時間未満」の高速ゲーム
大谷選手が放ったこの15号ソロは、結果としてこの試合唯一の得点(スミ1)となりました。
ドジャース投手陣は4人の継投で相手打線を完璧に抑え込み、1-0での完封リレーを達成。さらに特筆すべきは、試合時間が2時間に満たない(1時間台)超スピード決着だった点です。
翌日にデーゲームを控えるチームにとって、試合が早く終わることは最大の休養になります。大谷選手の一振りが、チームの勝利だけでなく、過酷なシーズンを戦うナインの体力温存にも直結する極めて価値の高い「ワンプレー」となりました。
天敵を克服し、量産態勢に入った大谷翔平選手。ドジャースの地区首位独走、そして自身3度目のMVP獲得に向けて、背番号17のバットから今後も目が離せません。

