「ガラケーで十分」「電話だけできれば困らない」——そんな声がまだ街に残るなか、NTTドコモが提供してきた3G回線が3月31日で終了しました。2001年に始まった3Gは、携帯電話を“通話中心”から“ネットも使える”存在へ押し上げ、最大で約5700万件もの契約を抱えた時代の主役。それが4G・5Gの普及、さらに2030年代の6G研究が進む流れの中で、ついに四半世紀の歴史に幕を下ろした形です。

ついに終焉を迎えた「3G回線」—2001年から続いた通信の歴史に幕
2025年3月31日、NTTドコモが提供してきた3G回線サービスが正式に終了しました。いわゆる「ガラケー」と共に歩んできた3G通信は、サービス開始から実に四半世紀。日本の携帯電話文化を支えてきた一つの時代が、静かにその幕を閉じました。

最終日もショップには利用者の姿
3G回線終了の最終日となったこの日、ドコモの携帯電話ショップには、サービス変更の手続きを行う利用者の姿が見られました。3Gにのみ対応した機種は4月1日以降、通信機能が完全に停止します。
対象となるのは、高齢者を中心におよそ50万人と見られています。更新手続きを行っていない場合は自動解約となるため、長年使い慣れた端末との突然の別れを余儀なくされる方も少なくありません。
最盛期には約5700万件の契約
2001年にスタートしたドコモの3G回線は、それまで通話が中心だった携帯電話に革命をもたらしました。快適なインターネット通信を可能にし、「iモード」と組み合わさることで、携帯電話の可能性を大きく広げたのです。
最盛期には約5700万件もの契約を誇り、まさに日本のモバイル通信の黄金時代を築きました。しかし、大容量・高速通信が可能な4G、そして5Gの普及により、3Gはその役目を終えることになりました。現在は2030年代のサービス開始を目指し、次世代規格である6Gの研究開発も進んでいます。
「4Gガラケー」という選択肢
東京・巣鴨で取材に応じた利用者からは、興味深い声が聞かれました。通話機能を重視する4G対応のガラケーを使い続ける方も多く、「電話だけだから他の携帯を使う必要はない」「年を取ると新しい操作方法を覚えるのは大変」といった本音も。スマートフォンへの移行が進む中でも、シンプルな操作性を求めるニーズは確実に存在しています。

約8000台のガラケーが「記憶の博物館」に
江戸川区のある家電販売店では、壁一面に約8000台ものガラケーの見本品が展示されています。来店者は「昔の彼女が持っていた電話だ」「あの当時はこうだったね」と、1時間、2時間と懐かしそうに眺めていくそうです。
店の方は「一時代が終わった気がする」と語りながらも、今後もガラケーを店の看板として使用し続けるとのこと。デジタル化が進む現代において、こうした「記憶の継承」もまた、大切な文化と言えるでしょう。

まとめ
3Gガラケーの終了は、単なる通信規格の切り替えではありません。折りたたみ式の端末を開く瞬間、着メロを選ぶ楽しさ、ボタンを押す感触——そうした「携帯電話との思い出」が詰まった時代の終わりでもあります。技術は進化し続けますが、3Gが切り拓いたモバイル通信の歴史は、これからも私たちの記憶に刻まれ続けることでしょう。
