■MLB ブルージェイズ 5-14 ロッキーズ(日本時間31日、ロジャースセンター)
ブルージェイズの岡本和真(29)が、ロッキーズ戦で2試合連続となる2号ソロを放ち、ついに日米通算250本塁打に到達した。しかも一発が飛び出したのは、10点ビハインドの9回。大勢が決した展開でもスイングの強度を落とさず、結果で存在感を刻んだのが印象的だ。

159キロの速球を初球で仕留めた圧巻の一撃
ブルージェイズの岡本和真選手(29)が、現地時間3月30日のロッキーズ戦で2試合連続となるメジャー2号ソロ本塁打を放ち、日米通算250号の節目を達成した。
9回1死、10点ビハインドという厳しい展開の中で打席に立った岡本。相手投手ドーランダーの初球、159.6キロの剛速球を振り抜くと、打球はセンターフェンス上部に直撃。当初は三塁打と判定されたものの、審判団によるリプレー検証の結果、判定が覆りホームランが認定された。
この一発は、7回に同じドーランダーから159キロの速球で空振り三振を喫した岡本が、わずか2イニング後に完璧に捉えた「修正力」の高さを証明するものだった。

巨人の先輩・菅野智之との日米初対決が実現
この試合で大きな注目を集めたのが、巨人時代に10年間チームメイトだった菅野智之投手(36)との対決だ。菅野にとってはロッキーズでのメジャーデビュー戦となった。
2回の第1打席、岡本はカウント2-2からファールで粘りを見せたが、最後はフルカウントから高めのカットボールに空振り三振。5回の第2打席ではフルカウントから際どいカットボールを見極め、四球で出塁した。ロッキーズ側は「ABSチャレンジ」でストライク判定への変更を求めたが、判定は覆らなかった。
菅野は4回2/3を投げて降板し、勝利投手の権利を得ることはできなかったが、日本球界を代表した二人のメジャーでの真剣勝負は、ファンに大きな感動を与えた。

村上宗隆との250号争いを制す
今回の記録達成には、もう一つのドラマがあった。ホワイトソックスの村上宗隆選手(26)も同じく日米通算250号に王手をかけていたのだ。村上はメジャーデビューから3試合連続本塁打を放ち、メジャー記録タイとなる「デビュー4戦連発」への期待も高まっていた。
しかし、この日の村上は本塁打を放てず、岡本が一足先に250号の節目をマーク。巨人で248本塁打を積み重ねてきた岡本が、メジャー移籍後わずか2試合で記録を達成した形となった。

チームは大敗も、岡本の存在感は健在
試合全体を振り返ると、内容は決して“順風満帆”ではない。2回の第1打席は、巨人で10年共に戦った先輩・菅野智之との初対決。ファウルで粘ったものの、最後は高めカットボールに空振り三振。7回の第3打席も159キロの速球に押されて三振と、メジャーの球威と回転数の前に課題も見えた。一方で5回の第2打席は際どい球を見極めて四球。ロッキーズがABSチャレンジを使っても判定は変わらず、“選球”でも価値を出せる場面だった。
そして何より、同じドーランダーの159キロに対し、7回は空振り、9回は本塁打。短いスパンでの修正力は、長いシーズンを戦う上で大きい。チームは5-14で敗れたが、個人としては「点差が開いたからこそ投手がストライクを取りに来る」局面で、甘さを逃さず仕留めた。これは主砲としての“仕事”だ。
今後の焦点は、(1)高めの速球帯への対応、(2)カット・スライダー系でカウントを作られた時の打ち損じ減、(3)四球を絡めた出塁の継続――この3点だろう。とはいえ、2戦連発で日米通算250号という事実は、適応が「時間の問題」になりつつあることを示す。次の一発が、追い上げの号砲になるのか。それとも勝利を決める一撃になるのか。メジャーでの“岡本の物語”は、ここからさらに熱を帯びていく。
日米通算250号を新たなスタートラインとして、岡本和真のメジャーでの挑戦はまだ始まったばかりだ。

