ソニーの家庭用ゲーム機「プレイステーション5(PS5)」の日本語専用モデルが、11月21日から発売されます。最大の注目は、値下げのPS5あす発売という事実です。従来モデルより約1万8000円安い5万5000円での販売は、ゲーム機市場に大きな変化をもたらそうとしています。

時代が変わったゲーム機の値下げ事情
かつてゲーム業界では「時間経過とともに値下げされるもの」という常識がありました。しかし近年は世界的な物価高の影響で、値上げが当たり前になっていたのです。その最中での今回の値下げは極めて異例。値下げのPS5あす発売というニュースが大きな話題となるのも、このような背景があるからこそです。
多くのゲーム機が値上げを余儀なくされた環境下で、ソニーがあえて値下げに踏み切った決断には、戦略的な深さがあるのでしょう。
注目すべき三つのポイント
1. 初週販売台数と年末商戦での推移
値下げのPS5発売後の販売動向は最重要指標となります。「ファミ通」の調査によると初週販売台数が、どの程度の伸びを示すかが大きなポイントです。
過去のゲーム機でも値下げ後は販売が大きく伸びる傾向が見られていますが、今回はどうなるでしょうか。また、これからの年末商戦期間にどれだけ台数を積み上げられるかも重要です。さらに「ニンテンドースイッチ2」との比較論も盛り上がることが予想されます。

ニンテンドースイッチ2(写真はファミ通.comより引用)
2. 供給バランスの維持
売れ行きが好調であっても、品不足に陥れば機会損失が発生してしまいます。今回のPS5は日本語モデルのため海外流出は抑えられるとみられていますが、転売の動きは常に予測困難なリスクです。
値下げのPS5という話題性の高さからこそ、想定外の事態も発生しかねません。値上げが当たり前だった環境から突然の値下げへの転換は、消費者行動の予測を困難にする要因となり得るのです。
3. ソフト販売とサービス加入者の増加
最終的な成功を判断するには、パッケージソフトの販売だけでなく、デジタルソフト購入やPSN(有料サービス)の加入者増加を見る必要があります。PS5はデジタルソフト比率が高いため、販売ランキングだけでは実態を測定できないのです。
真の評価は決算発表を待つ必要がありますが、地域別業績の開示がないため、日本市場における値下げの効果判定は意見が分かれる可能性があります。
今後の展開に注目
値下げのPS5が市場に与える影響は、短期的な販売台数にとどまりません。ソニーが今後も日本市場に配慮した施策を継続するかどうかが、この施策の真の成功を左右するでしょう。
継続的な配慮施策が見られれば、今回の値下げは一定の成果をあげたと判断できます。ゲーム機市場における新たなパターンの出現として、業界全体を注視する価値があるのです。
今回の値下げは、日本のゲームマーケットにとって大きな転換点となることは間違いありません。今後の販売状況や各種サービスの成長動向、それに他メーカーの次世代機との競争など、目が離せない展開が続くでしょう。PS5ユーザーも、これから購入を検討している方も、ぜひ最新情報をお見逃しなく!

