7月13日、福島競馬場で行われた第61回七夕賞(GIII)は、まさに夏の夜空に輝く星のごとく、コスモフリーゲンが鮮やかな逃げ切り勝利を飾りました!2番人気に推されたコスモフリーゲンは、スタートからハナを奪うと、そのまま力強い走りで先頭を譲ることなく、1番人気ドゥラドーレスの猛追をアタマ差凌ぎ、重賞初制覇を達成。連勝での栄冠に、パートナーの柴田大知騎手も4年7ヶ月ぶりの重賞制覇となり、喜びを爆発させました。

レースは、コスモフリーゲンがスタートダッシュを決めて先頭に立ち、そのままレースを引っ張る展開。道中は、やや行きたがる素振りを見せながらも、柴田騎手の巧みな手綱捌きで折り合いをつけ、リズム良く周回を重ねていきます。直線に入ると、後続勢が一気に詰め寄る中、コスモフリーゲンは粘り腰を発揮。特に、最後の最後でドゥラドーレスが迫ってきましたが、文字通りハナ差で競り勝ち、執念の逃げ切りを果たしました。
「(ゴール前は)声が出ましたね、『がんばれ!』と」とレース後に語った柴田騎手。その言葉通り、人馬一体となって掴み取った勝利でした。彼は「ここまで付きっ切りでやらせてもらって、もうこれ以上はないだろう、という仕上げで来られたので、負けたら仕方ないと思ったのですが、馬に感謝ですね。しっかり走ってくれました」と、コスモフリーゲンへの感謝の気持ちを述べました。
また、テンから行きたがっていたことについても触れ、「なだめるのが大変でしたけど、よくしのいでくれました」とパートナーを称賛。ベテラン柴田騎手の経験と技術、そしてコスモフリーゲンの闘志が噛み合って生まれた勝利と言えるでしょう。
【PR】DMM.com証券の新規アカウント登録のお申込みはこちら
そして、この勝利は柴田騎手にとって2020年12月のターコイズS(スマイルカナ)以来、実に4年7ヶ月ぶりの重賞制覇。「乗るのも大変なときですけど、こういう風に勝たせていただいて、皆さんに感謝ですね」と安堵の表情を見せました。
一方、惜しくも2着となったドゥラドーレスも素晴らしい走りを見せました。道中は中団を追走し、直線で鋭く伸びてコスモフリーゲンに迫りましたが、わずかに及ばず。それでも、その実力は改めて証明されたと言えるでしょう。3着には11番人気の伏兵オニャンコポンが入線し、波乱の展開となりました。
父スクリーンヒーロー、母フライングメリッサという血統を持つコスモフリーゲン。前走のサンシャインSに続く連勝で、ついに重賞タイトルを手にしました。「まだまだこれで終わる馬ではないので、この後、力をつけてくれると思います。応援してください」と柴田騎手が語るように、今後のさらなる活躍が期待されます。
今回の七夕賞は、コスモフリーゲンと柴田大知騎手の絆、そして彼らの努力が結実した感動的なレースでした。夏の福島競馬場に吹き抜けた爽やかな風のように、競馬ファンに希望と勇気を与えてくれた彼らの走りに、今後も大きな声援を送りたいと思います。
【勝ち馬プロフィール】
◆コスモフリーゲン(牡5)
騎手:柴田大知
厩舎:美浦・畠山吉宏
父:スクリーンヒーロー
母:フライングメリッサ
母の父:ダンスインザダーク
馬主:ビッグレッドファーム
生産者:ビッグレッドファーム