今日はジャパンカップの展望を語りたいと思います。
今年のジャパンカップは3世代のダービー馬に、欧州年度代表馬カランダガンまで参戦した豪華絢爛な顔ぶれが、東京芝2400メートルで激突します。
東京2400mを支配する「トニービンの血」
ジャパンカップの予想を立てる際のファクターのひとつ、血統で照準を絞ります。
トニービンの血統です。過去のレース結果を振り返ると、この血統が東京2400mの距離で必ず上位を占めています。2024年の優勝馬ドウデュース、2023年の2・3着馬リバティアイランドとスターズオンアース。いずれもダービー/オークス馬で、トニービンの東京適性を象徴しています。
今年の出走馬でこの血統を持つのは、ホウオウビスケッツ、ダノンベルーガ、アドマイヤテラ、マスカレードボール、ドゥレッツァの5頭。このうち2400m未勝利の2頭を除くと、距離実績と血統背景が完璧に噛み合った3頭が焦点となります。
なぜこれほどまでにトニービンが強いのか？それは、東京2400mの「長い直線」「急坂」「長距離適性」を全て求められる特殊なコースゆえ、瞬発力と持続力、そしてスタミナを兼ね備えたこの血統の特徴が強調されるからです。今年も馬券予想で最重要ポイントとなるでしょう。
注目馬：ダノンデサイルの可能性
推奨されるのがダノンデサイルです。2走前のドバイシーマクラシックでは、欧州中距離の精鋭レベルスロマンスとカランダガンを完全にねじ伏せた圧倒的パフォーマンスを見せました。それが「まだ完成途上」の状態という点が重要。伸びしろを残したまま世界級の能力を証明したのです。
前走の5着は、馴染まない馬場と初の61.0キロという特殊条件の産物。3ヶ月間隔のローテーションは、皐月賞除外でダービーを制したこの馬にはむしろプラス要因です。国内中距離路線の頂点に立つ瞬間が、この秋に訪れる可能性は高いでしょう。
ダノンデサイル
その他の有力馬
ダービー馬クロワデュノールは、東京での切れ味が世代屈指。天皇賞秋勝者マスカレードボールは、東京で【4・1・0・0】とパーフェクトに近い成績を誇ります。昨年JC2着のシンエンペラーは、堅実な東京実績が武器。アドマイヤテラの菊花賞3着からのスタミナ性能も侮れず、ドゥレッツァの安定感も光ります。
一方、カランダガンは欧州トップクラスの能力を持ちながら、日本の高速馬場が未知数。近年のJCで欧州馬が苦戦している傾向も踏まえると、今回は評価を保留せざるを得ません。
クロワデュノールとカランダガン(写真はすべて競馬ラボより引用)
結論
ジャパンカップは、ドバイで示された「世界の頂点級パフォーマンス」が東京の舞台で再現されるかという一点に集約されます。ダノンデサイルの力は、今この瞬間に最も充実していると言えるのです。ローテ、成長度も含め最有力の一頭です。
血統と実力、そして成長度を冷静に比べぬくこと――まさにファンの分析眼が試される一戦になること必至です。最新情報にも目を配り、G1の大勝負を楽しみましょう！
