2026年3月17日(日本時間18日)、マイアミのローンデポ・パークで開催された第6回WBC決勝。世界ランク3位のアメリカは、同5位のベネズエラに2-3で敗北し、2大会連続の準優勝に終わった。しかもスコアは前回大会決勝の日本戦と同じ「2-3」。優勝を本命視され、ドリームチームと呼ばれたスター軍団が、最後はベンチで動けず呆然とする光景が結末を物語った。

沈黙した最強打線、ジャッジは3三振
今大会のアメリカ代表は「史上最強」と謳われた。昨季60本塁打のローリー、サイ・ヤング賞コンビのスキーンズ&スクーバル、そして不動の主砲アーロン・ジャッジ。戦前のオッズも軒並みアメリカ優位を示していた。
しかし、決勝の舞台で打線は機能しなかった。ジャッジは2打席連続三振を含む不振。ハーパー、シュワーバー、ブレグマンといったスター選手たちも凡打を重ねた。ベネズエラ先発のロドリゲスを攻略できず、5回以降は二塁すら踏めない展開が続いた。


8回の同点劇、そして9回の悲劇
試合は3回にベネズエラが先制。5回にはアブレイユのソロ本塁打で0-2と突き放された。
それでも8回、ドラマは起きた。2死からウィットJr.が四球を選ぶと、続くハーパーがセンターへ同点2ランを放ち、球場は歓喜に包まれた。スタンドが揺れ、米国ベンチもようやく息を吹き返したかに見えた。
だが、喜びは長くは続かなかった。
9回、マウンドに上がったウィットロックが先頭打者に四球を与え、盗塁を許す。そしてスアレスに痛恨の勝ち越しタイムリー二塁打を浴びた。球場はベネズエラファンの歓声で揺れ、アメリカの夢は潰えた。

呆然と立ち尽くすナインたち
最後の打者が三振に倒れた瞬間、グラウンドではベネズエラの選手たちが歓喜の輪を作った。
その光景を、ベンチのジャッジらは呆然と見つめるしかなかった。しばらく経っても多くの選手は動かず、敗戦という現実を受け入れるかのように、ただグラウンドを見つめ続けていた。
マイアミの忘れ物は取り戻せず
2023年大会、アメリカは大谷翔平擁する日本に2-3で敗れ、準優勝に終わった。あの時の雪辱を果たすべく臨んだ今大会。1次ラウンドではイタリアに不覚を取りながらも、準々決勝でカナダ、準決勝でドミニカ共和国を撃破し、3大会連続で決勝に進出した。
しかし結果は、前回と同じ「2-3」での惜敗。マイアミの忘れ物を取りに来たはずが、忘れ物は増えてしまったのかもしれない。次こそ必要なのは、豪華さではなく、決勝の1点を取り切る設計と、守り切る精度。その差が、世界一と準優勝を分けた。新たな悔しさを刻むことになった。史上最強と言われたドリームチームの悲劇的な幕切れに、野球ファンは言葉を失った。

マイアミ ローンデポ・パーク
