2025年のクラシック最終戦、第86回菊花賞は、3歳牡馬18頭が出走する熱戦となりました。その中でも、クリストフ・ルメール騎手が騎乗した1番人気のエネルジコが見事に完勝し、ファン・関係者の期待に応えました。エネルジコのこれまでの歩みと、G1初制覇となるこの勝利は、単なる一つのレース結果ではなく、競馬史に新しい記録を刻みつけるものとなりました。
エネルジコが菊花賞で圧巻のパフォーマンス!
レース序盤、エネルジコはやや後方からの追走となりました。しかし、ルメール騎手の冷静な判断と手綱捌きで1周目は余裕をもって待機。2周目の向こう正面で一気に外へポジションを取り、直線では他馬をものともせず長く良い脚を発揮し、堂々の1着でゴール。その勝ちタイム3分4秒0は、菊花賞という長距離GIにふさわしいハイレベルなものでした。
エネルジコのこれまでの軌跡
エネルジコは美浦・高柳瑞樹厩舎に属する3歳牡馬。父はドゥラメンテで、デビュー3連勝という華々しいスタートを切りました。青葉賞制覇で日本ダービーの優先出走権を獲得していましたが、体調調整のため同レースは見送られています。
その後、新潟記念での古馬相手に2着という経験を経て、今回の菊花賞に初のG1挑戦として臨みました。勝ちタイムは3分4秒0。18頭が競う中での完勝は、このまさかりの馬が本物の実力を持つ逸材であることを改めて証明したのです。
C.ルメール騎手、菊花賞史上初の3連覇達成!
今回の菊花賞で特筆すべきは、クリストフ・ルメール騎手が史上初の菊花賞3連覇を達成したことです。2022年のドゥレッツァ、2023年のアーバンシック、そして今年のエネルジコと3年連続で菊花賞を制覇。
これは武豊騎手と並ぶ歴代最多5勝目でもあり、競馬ファンの間でも話題騒然となっています。
ルメール騎手はレース後、「菊花賞3連勝は信じられないです。すごく長い距離のレースでG1。勝つのは難しいですが、毎年強い馬、スタミナのある馬に乗せてもらっています」とコメント。京都在住のルメール騎手にとって、地元でのG1勝利は一層の喜びだったようです。また、自身のJRA年間100勝も同レースで達成と、記念すべき一日となりました。

エネルジコの勝利に喜ぶルメール騎手、高柳調教師(写真は競馬ラボより引用)
菊花賞 総評と今後への展望
今回の菊花賞では、2着に2番人気のエリキング(川田将雅騎手)、3着には13番人気のエキサイトバイオ(荻野極騎手)が入り、大波乱ともいえる結果でした。エネルジコの今後のレース選択や、ルメール騎手のさらなる快進撃に注目が集まります。
まとめ:
エネルジコが完勝で最後の一冠を制し、C.ルメール騎手が3連覇を達成した今回のレースは、競馬ファンにとって忘れられない一戦となるでしょう。新しい才能の登場と、ベテラン騎手の継続的な活躍が融合した、素晴らしい結果なのです。

